2024/12/05 11:03

「腸内細菌」関連の注目記事をピックアップしました。
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「ストレスが多い人」は「感染症」にかかりやすかった!最新研究が示す「ストレスと腸内細菌」の驚くべき関係(現代ビジネスより)

ストレスと腸内細菌の驚きの関係:感染症リスク増大の仕組み

要約
ストレスが腸内細菌に与える影響と、それによる感染症リスク増加の可能性について、最新の研究が示されている。腸と脳が情報を交換する「脳腸相関」によれば、ストレスが腸内マイクロバイオータ(腸内細菌叢)のバランスを崩し、感染症を引き起こしやすい状態を作り出すことが分かっている。


主な研究成果

  • ストレスと腸内細菌の変化
    NASAの宇宙飛行士を対象とした研究において、飛行訓練後に腸内の細菌構成が顕著に変化したことが確認された。具体的には、バクテロイデス門の細菌が増加し、ファーミキューテス門の細菌が減少するという結果が得られた。これにより腸内環境のバランスが崩れることが明らかになった。

  • 日本の震災後の調査
    阪神・淡路大震災の心理的・身体的ストレス環境下で、腸内にカンジダ菌が増加したことが報告されている。カンジダ菌は免疫力の低下した状態で増殖しやすく、日和見感染を引き起こす原因となる菌である。この調査結果は、ストレスが腸内細菌の組成に変化をもたらし、感染症のリスクを高める可能性を示唆している。

  • 腸内細菌の「ディスバイオシス」
    ストレスによって腸内細菌の総菌数が減少したり、通常は見られない菌種が異常に増殖する現象は「ディスバイオシス」と呼ばれる。この状態は健康な腸内環境の乱れを反映しており、免疫機能の低下や感染症の発症リスクに直結する。


研究の意義と生活への影響

腸内環境は消化機能だけでなく、全身の健康に深く関与していることが示されている。ストレスが腸内細菌のバランスを崩すことにより、免疫系が弱体化し、感染症リスクが高まる可能性がある。したがって、食生活やストレスの適切な管理は腸内環境の維持に不可欠といえる。


参考文献:

  • NASAの宇宙飛行士研究 (参考文献2-16, 2-17)
  • 阪神・淡路大震災における腸内細菌調査 (参考文献2-18)

これらの研究は、腸内細菌の健康維持が感染症や慢性疾患の予防において重要であることを強調している。腸内環境への関心を高めることは、健康的な生活習慣を促進する一助となるだろう。